
ちょっと残念?お弁当に脂のかたまり
お弁当のふたを開けたら、肉料理や煮物の表面に白い脂のかたまりが…。見た目も食感もイマイチになって、なんだか残念な気分になりますよね。
実はこれ、「温度で固まりやすい脂」と「固まりにくい油」のちがいによるものなんです。
ちょっとした知識で、見た目も食感もグッとアップするお弁当作りができるかもしれませんよ!
実はちがう!「脂」と「油」
ふだんの料理で当たり前のように使っている「油」。でもこの「油」には、大きく分けて2種類あります。
脂(あぶら)=飽和脂肪酸
- 主に動物性食品に多く含まれる
- 常温や低温で白く固まる性質あり
油(あぶら)=不飽和脂肪酸
- 主に植物性や魚由来の油に多い
- 常温でもサラッとしており、冷めても固まりにくい
この性質を知っておくと、冷めてもおいしいお弁当作りや、体にやさしい調理法の選び方にもつながります。
白く固まるのはこのタイプ!飽和脂肪酸ってどんな油?
「飽和脂肪酸」は、主に動物性の脂肪に多く含まれる脂。豚肉や牛肉の脂身、ベーコン、バターなどがその代表です。

飽和脂肪酸の特徴
- 室温以下で固まりやすく、白く見えるのが特徴
- 酸化しにくく、加熱調理に向いている
- エネルギー源としては大切だが、摂りすぎに注意
含まれる主な食品
- 牛・豚などの肉の脂身
- バター・生クリーム・チーズなどの乳製品
- チョコレートに含まれるココアバター
- インスタントラーメンや洋菓子などの加工食品
注意点
飽和脂肪酸を過剰に摂ると、LDLコレステロールを増やす要因になり、動脈硬化や心疾患リスクが高まると言われています。
特に揚げ物やこってり系のおかずが多くなりがちな人は、量とバランスを意識するのが大切ですね。
さらっと軽やか!固まりにくい「不飽和脂肪酸」って?
一方、「不飽和脂肪酸」は植物や魚に多く含まれる油で、室温や冷蔵しても固まりにくく、さらっとした質感が特徴です。

不飽和脂肪酸の特徴
- 冷めても固まりにくく、白くならない
- コレステロールや中性脂肪を下げる働きも
- 「オメガ3」「オメガ6」など、体内で作れない必須脂肪酸も含む
多く含まれる食
- 綿実油、ごま油、アマニ油、オリーブオイル などの植物油
- サバ、イワシ、サンマなどの青魚
- アボカド、ナッツ類、レバーなど
不飽和脂肪酸のメリット
- 血液をサラサラに保ち、血管の健康をサポート
- 動脈硬化・高血圧・心筋梗塞の予防にも◎
- お弁当に使っても、見た目や風味が損なわれにくい
オイルの選び方を変えるだけで、健康面と見た目、両方の満足度がアップするのは嬉しいですね。
バランスよくとるならおすすめは「綿実油」
数ある植物油のなかでも、特におすすめしたいのが「綿実油」。
クセがなく、和・洋・中どんな料理にも使いやすい万能オイルで
- オメガ6脂肪酸(リノール酸)を多く含む
- ビタミンEを豊富に含み、オメガ3脂肪酸(DHAやEPA)の酸化を防止
- 高温に強く、揚げ物でも油酔いしにくい
- お弁当にもぴったりの、軽やかな仕上がり
特に、青魚に含まれるオメガ3と組み合わせることで、「オメガ3×オメガ6」の理想的な脂質バランスを整えることができます。
毎日の料理に、ちょっといい油を。
冷めても脂が固まりにくく、見た目もおいしさもキープできる不飽和脂肪酸の油。なかでも綿実油は、クセがなくどんなお料理にも使いやすい万能選手です。
日々の食事にちょっとだけ意識を加えることで、家族の健康と「おいしさ」を、どちらもバランスよく守っていけたらうれしいですね。
まずはいつもの油を「綿実油」にチェンジするところから、始めてみませんか?
