
毎日のお弁当作りでは、見た目や栄養バランスと同じくらい、「ごはんのおいしさ」も気になるポイントかもしれません。
朝はふっくら炊き上がったのに、お昼には固くなってしまっていた…そんな経験がある方も少なくないのではないでしょうか。
実は、ごはんはちょっとした工夫で、冷めても驚くほどふっくら感を保つことができるんです。お米の選び方や炊き方にひと手間かけるだけで、お弁当の時間がもっと楽しみになってくるような気がします。
今回は、料理好きな主婦の方にこそ知ってほしい、冷めても美味しく食べられるお弁当ごはんの工夫を3つ、ご紹介していきます。
コツ①:お米の種類を見直してみる

お弁当のごはんをふっくら美味しく保ちたいなら、まずは「お米選び」から見直してみるのがおすすめです。お米に含まれるでんぷんは、「アミロース」と「アミロペクチン」の2種類。その割合によって、冷めたときのごはんの食感が大きく変わることをご存じでしょうか?
- アミロースが多いお米は、炊きたてはサラッとしていますが、冷めると硬くパサつきやすくなる傾向があります。
→ 例:ササニシキ、あきたこまち、ふくのこ など。 - アミロペクチンが多いお米は、冷めても粘りがあり、モチモチとした食感が長持ちします。
→ 例:ミルキークイーン、ゆめぴりか、にこまる など。
冷めても美味しいごはんを目指すなら、アミロペクチンが多い品種を選ぶのがポイント。
スーパーでも「冷めてもおいしい」と書かれたパッケージを探してみると見つけやすいですよ。
さらにおすすめなのが、普段のお米に“もち米”を少しだけ混ぜる方法。もち米はアミロペクチン100%なので、ほんの1~2割混ぜて炊くだけで、全体がふっくらモチモチに仕上がります。
炊飯器の設定も「もちもちモード」や「おこわモード」がある場合は、うまく活用するとさらに美味しさアップが期待できます。
コツ②:炊く前の「浸水」をしっかりと
ごはんをふっくら炊き上げるためには、お米にじっくりと水を吸わせることがとても大切です。
最近は無洗米や時短モードも充実していますが、お弁当用の冷めても美味しいごはんを目指すなら、浸水のひと手間は省かないのがおすすめ。

【浸水の目安】
- 春〜夏:30分〜1時間ほど
- 秋〜冬:1時間〜1時間半ほど
(※水が冷たい季節は、お米が水を吸うのに時間がかかるため)
特に朝の炊飯時間が決まっている方は、前の晩にお米をといで冷蔵庫で浸水しておくという方法も◎。
ただし、冷蔵庫に入れると水温が低くなるので、やや長めに浸水時間を取るのがコツです。
しっかり水を含んだお米は、炊き上がりに芯が残りにくく、冷めてもなめらかな口あたりになります。
日持ちや冷凍保存したときの美味しさにも違いが出てくるので、まとめ炊き派の方にもおすすめの工夫です。
コツ③:綿実油をひとまわし加えてみる

意外と知られていないテクニックですが、お米を炊くときに油を少量加えると、ごはんの水分蒸発を防ぎ、冷めてもパサつきにくくなるという効果があります。
ポイントは、「どんな油を使うか」。
おすすめは「綿実油(めんじつゆ)」です。
綿実油は、綿の種子から作られる植物油で、
- サラッとしてクセが少ない
- 加熱しても香りが立ちにくく、素材の風味を邪魔しない
- ビタミンEが豊富
といった特徴があります。炒め物や揚げ物にも使える万能な油ですが、炊飯に使っても油臭さがなく、白米の自然な甘さを引き立ててくれます。
【加える量の目安】
2合のごはんに対して、小さじ1/2程度がちょうどいいバランス。
多すぎるとベタつきや香りが気になる場合もあるので、少量から試してみるのがおすすめです。
油を加えることで、ごはん粒がコーティングされ、水分の蒸発を防いでくれるため、炊きたてはもちろん、冷めたあともしっとり感を保てるのがうれしいポイントです。
おわりに
毎日のお弁当、ごはんがおいしいだけで「今日のお弁当おいしかった!」というが増えるかも。
▼今日からできる3つのポイント▼
- 冷めてもおいしいお米を選ぶ
- しっかり浸水
- 綿実油でコーティング
健康的で、ふっくら美味しいお弁当ごはん。家族の「おいしい!」のために、ぜひ試してみてくださいね。