02　 Udama 谷町base　【前編】

綿実油を使っている料理人を訪ねる連載の第2回は、大阪・谷町四丁目にある「Udama 谷町base」をピックアップ。うどんの麺・出汁・天ぷらのすべての評価が高い人気店です。多くのファンを魅了するうどんや料理へのこだわり、綿実油の魅力について語ってもらいました。

遠方からもうどん好きが訪れる人気店。

つるつるとなめらかな麺線、コクと旨味が広がるお出汁、香ばしい天ぷらが評判のうどんを求めて近隣で働く人や「大阪に来たら味わいたい」と他府県からもうどん好きが訪れる「Udama 谷町base」。おすすめのメニューを聞くと「やっぱり天ぷらを載せたうどんですね。エビ天、鶏天、ちくわ天など。唐揚げも人気があります」とオーナーの信川通さん。

創業から大切にしていることは「化学調味料を使わず、体にやさしい料理を追求すること。上質な素材を使った料理を提供するために頑張っています」という。昼はうどんを中心に、土曜夜はワインのペアリングコースを提供。フランス料理をベースにしたフュージョン料理という世界観の違う料理にも挑戦している。

兄弟で追求してきた体にやさしい料理。

同店では双子の兄であるオーナーの信川通さんが製麺と経営を担当し、弟の信川勝さんがシェフとして料理を担当している。

信川通さん（以下通さん）「食材の吟味から麺を打つにしても、料理を作るにしても、僕らにしかできないものを独自のスタイルでやっていこうと始め、素材の選定から調理方法まで試行錯誤を繰り返してきました」。

信川勝さん（以下勝さん）「よく繁盛店や行列ができる店と言っていただけるのですが、そんな感覚は全然なくて。お客様が食べている反応を見ながら、『また食べたい』と思っていただける味に日々アップデートしてきた感じです」。

品質管理を徹底し、出来立てのおいしさを。

おいしさを追求するふたりが徹底するのは、丁寧な仕込みと品質管理。出汁はしっかりとコクと旨味があり、すっきりした味をめざしている。

勝さん「利尻昆布をベースに宗田鰹、サバ、ウルメを使って深い味わいに仕立てます。出来立てのおいしさをすべてのお客様に提供するには品質管理が重要なので、冷却してすぐに冷蔵します。朝に出汁を引いてそのまま温かい状態にし続けると、味も香りも全然変わってしまうので、うちは前日に仕込み、温かいうどんの注文が入る度に冷蔵庫から出して温めています」。

天ぷら用のエビや野菜などの下処理も前日から丁寧に行い、手間ひまを惜しまず、妥協しない姿勢を貫いている。

ゆで加減でつるつるもちもちに仕上げる。

こうして1杯ずつ丹念に作られたうどんをお客様へ提供。それが体を癒やす素晴らしい味わいにつながっている。後編では人気の天ぷらや揚げ物に綿実油を使う理由や綿実油を使ったメニューについてなど詳しく伺った。