12月17日(火)岡村製油株式会社が地域の小学校で実施している出張授業に参加してきました。
岡村製油がある柏原市周辺の小学校では、給食に綿実油を使用しており、今回の出張授業は、給食で綿実油を食べている子どもたちに、河内木綿の歴史と綿実油がどうやってできているかを知ってもらうための取り組みのひとつなのだそうです。
楽しく学ぶ大和川の歴史と河内木綿
今回参加させてもらったのは4年生の授業。
柏原市では4年生で1600年代におきた大和川の氾濫とそれに伴う大和川の付け替え工事について学ぶそうで、今回の出張授業では、その後に柏原市で栄えた河内木綿の栽培について説明。
授業はクイズ形式で進められ、子どもたちも楽しみながら歴史のおさらいをしていました。
油絞り体験
歴史を学んだ後は、綿実油の製造工程の一部を体験。
体験したのは3つ
- 綿花を綿と種に分ける
- 種をつぶしてみる
- 油を匂ってみる
1つ目は、綿繰機(わたくりき)という道具を使って、手動で綿花を綿と種に分ける作業。
綿花を綿繰機にはさんでハンドルを回すと綿が送り出されて種だけが残る仕組み。
ハンドルがうまく回らず苦戦する姿も見られましたが、コツを掴むと面白いように種が取れるのが楽しく、子どもたちは「私もやってみたい!」と積極的に参加していました。
2つ目は、種の中の核をつぶして油をしぼり出す搾油体験。
核をスプーンでつぶすのですが、核がなかなか硬くてまたもや苦戦。子どもたちは立ち上がって、体重をスプーンに乗せて一生懸命つぶしていました。
核をつぶした後、下にひいていたシートの変化を見るよう促すと「ぬれてる!」「水みたいなのついてる!」と油をしぼり出せたことを実感した様子でした。
3つ目は、しぼりたての油と精製した油のニオイの違いを感じる体験。
しぼりたての黒くにごった油ときれいな黄金色の油の瓶を見せて、匂ってもらう事を伝えると、教室中に悲鳴が!
実際に匂ってもらうと、しぼりたての油は「臭い!」「へんなニオイ」と声があがっていたのに対し、ろ過した油では「あまりニオイしないね」と、匂いの違いを実感。
3つともはじめての体験にみんな楽しんで取り組んでいました。
実際の製造工程を動画でチェック
油をしぼる工程を身を持って体験した後は、実際に綿花から種を取り出し、搾油して製品になるまでの工程を動画で紹介。
油がしぼり出される場面では「あの臭い油や」と、さっき匂った油を思い出したり、ボトルに油が注がれて次々と製品が完成する場面では「すごい!」と歓声があがるなど盛り上がる様子もみられました。
岡村製油の取り組み
最後に、130年前から続く岡村製油のSDGsの取り組みを紹介。
綿実油ができる工程では、綿の他、油のしぼりカスなど様々な副産物が出ますが、それらも全て肥料などに有効活用しており、環境に配慮した取り組みを長く続けているのだとか。
SDGsが誕生して約9年になりますが、そのずっと前から環境に配慮した取り組みが行われていたことに、子どもたちからも驚きの声があがっていました。
まとめ
きさせない工夫がされており、子どもたちも楽しんで授業を受けている様子がとても印象的でした。
地域の企業と学校、行政が協力することで、子どもたちに新たな体験を提供できる素敵な取り組みだと感じました。